【要約】観察力を磨く 名画読解
観察
観察=意識的に注意深く、思慮深く見ること
網膜はカメラのフィルムではなく脳の一部、人は目で見るのではなく脳で見る
→脳は訓練で鍛えられる→その訓練方法として最適なのが「アート」
理由:古いアートには描かれている人、もの、状況など、答え合わせができる
非注意性盲目→注意の向いていないものは見落としやすい
例)犯人を追いかけている横目で発生した別の事件に気づかない
アテンション(注意):脳が情報を選択的に処理すること
観察力を鍛えるにはまず注意力と記憶力を鍛える
注意力と記憶力を鍛える方法
- 絵や普段使う構造が適度に複雑なものを選んで一分間集中して観察する
- 観察が終わったらそれを見ずに特徴を全部書き出す、できるだけ詳しく書き出す
- 全部書き出し終わったら、もう一度三分間観察して最初にきづけなかったことを書き出す
知覚フィルター:目の前にあるものを全員が同じように観るわけではない、個人の経験によって見方は変わる
(無意識のうちの知覚フィルターに気づき、それを無意識から意識する状態にすることで影響を弱められる)
何に影響されてフィルターに介しているのか
・自分や周りの人の経験 ・価値観、道徳観、文化、信仰 ・生まれ育、教育
・仕事上の目標、野心、挫折 ・個人的な目標、野心、挫折 ・生理的な好み、嫌悪
・経済的状況または見通し ・政治的な信条 ・身体の状態(病気、身長や体重など)
・今の心境 ・自分が所属している組織など ・情報源にしているメディア
・友人や同僚からもらう情報または印象
意見・解釈と事実を混ぜず、客観的に分析する
確証バイアス:無意識のうちに期待に添うデータばかりを求め、それ以外を排除するバイアス
確証バイアスを取り払う2つの質問
「自分の予想と一致する情報ばかり集めてないか」
「この情報によって、自分は個人的に(または職務上)得をするのではないか」
→期待を意識することで情報収集の過程を見直すことができる
人は知らず知らずのうちに見ろと言われた部分に目が行く
→アートのタイトルや説明は思考を型にはめ偏らせる→まずは作品をじっくり見る
誰かの決めた基準に頼っていたら正確な分析はできない
まず自分の目で見る→既存の情報や意見を参考にする→もう一度自分の目で見る
(できるだけ多くの情報を集め、できるだけ多くの視点で見ることが大事)
変化盲:人間は変化に気づきづらい
→あらゆるものは常に変化し続けているという認識を持つ
→決めつけをしない(あらゆる人とあらゆる状況は唯一無二)
バイアスを意識することで、バイアスは取り除ける
見たものを正確に理解するためには、事実と憶測を区別し、優先順位をつけ、適切に伝えることが重要
主観的な判断で思い込まず、誰が関わっているのか、何が起きたのか、いつ起きたのか、どこで起きたか
→事実だけをあげてく(事実=実際の経験または観察に基づいて確かめた事柄)
客観的になるには→対象物を数え、測定し、それができない場合は大きさを推測する
→憶測で判断せず、事実を基に判断する
細部に注目すれば他の細部も見れるようになる
細部を見るための戦略COBRA
Camouflaged(紛れているもの)
一度全体を見渡してから二度目で細部を観察する
One(ひとつ)
紛れている細部を見つけるには、神経を研ぎ澄まし、余計なことを考えずに、観察だけに専念する
→ケータイをしまい、パソコンを閉じる、対象物をじっくり観察する
Break(休憩)
煮詰まってきたらすぐ休む
作業とは全く関係ないことをする
Realign(期待を見直す)
こうあるべきという期待や先入観を捨て、ただ見る
Ask(意見を聞く)
第三者に同じものを違う目線で見てもらう
見過ごしているものが無いように全体を見渡し、大枠を掴んでから細部を細かく観察する
分析
全体像を把握するためにはなるべく多くの視点が必要
物理的視点:反対側、下側、対角線上、外側、遠くから、しゃがむ、周りを歩く、あらゆる物理的方向から見る
現場の視点:机上の空論ではなくまずは現場に足を運ぶ
五感を使う視点:視覚情報だけでなく意識的に五感全てを研ぎ澄まして情報を集める
他者の視点:他人の視点でものを見る・考える
→他者の視点に立つと、見えにくかったその人の“なぜ”がみえてくる
他人に情報を正確に伝えるために
・省いた情報は無いだろうか? ・私にとって当たり前のことはなんだろう?
・ちがう世界から来た人が、私の世界について知らないことはなんだろう?
《何を知っているか》
対象をすみずみまで観察→誰が、なにを、いつ、どこで、を探る(知覚フィルターを意識し客観的な部分に着目)→物理的に視点を変え、細部と全体を新たな角度から眺める
→情報に優先順位をつける(その情報はなんのために必要か?なにに使うのか?)
どう説明していいかわからないものでも分かる範囲で情報をしっかり抑える
《私は何を知らないか》→自分が知らない情報も省かない→知らないことを知る、知らないと伝える
普通はあるはずなのに無いものは何か
《何を知らなければならないか》→もしも目の前に情報が追加されるとしたら、何を知るべきか
情報に優先順位をつける際、緊急度と重要度に気をつける
緊急度が高い→一時的 重要度が高い→長期的
必ずしも緊急度順で対処する必要はない
伝達
・コミュニケーションにおいて主観的表現を避け、TPOにあった表現をする
・客観的表現を使う:具体的で事実に裏打ちされた表現
→明らかに、間違いなく、決して、必ず、現実には、言うまでもなく…を使わない
・誰に対しての発言なのか明確にし、一番伝わりやすい表現を使う
・見た絵を他人に正確に描写し、伝わる表現を使う練習をする
・言語以外のコミュニケーションは重要だが身振り手振りを言葉の代わりにしてはいけない
→あくまでも言葉を使って正確に伝える
3つのR:メッセージを確実に届けるための工夫
リピート→自分の発言が相手に伝わっているか繰り返してもらう
リネーム→相手がメッセージを受け入れない時は名前や言い方を変える
リフレイム→聞き手が情報に期待したほどの反応示をさない時は伝え方を変える
情報を漏れなく伝えるためには、どんな状況でも正確に事実を描写する能力が必要
→不都合な現実を無視して、観察も分析もせず誰かに伝えなかったら事態はさらに悪化する
例)太った人を「肥満」と正確に表現する
不快なものも事実を客観的に観察し分析する
意図的盲目:人間は酷すぎたり、信じられない事実の情報は遮断する
→見たものを視覚データとして扱い、説明することができるようにする
→危機にも、不快な会話にも、淡々と対処できるようにする
事実と感情を整理して現状を分析する
応用
無意識バイアス:親しんできた文化や個人的な経験によって、目の前の状況に対する理解は変わる
→だからこそ、事実を見極めることが大事、事実のみを抜き出す
経験バイアス:経験を過信して事実をねじ曲げてしまう
→経験の根拠に頼らない
バイアスを上手に利用する3つのルール
- バイアスを自覚し、悪いバイアスは排除する
自分の中のバイアスに気づいたら、そののせいで、人の話を聞いたり、伝えたりするのが難しくなっていないか
バイアスが自分の成長や成功に役立っているかどうかを自問する
- バイアスと事実を混同しない。バイアスは、事実を見つける道具と心得る
バイアスは事実の裏付けではなく、視野を広げるための基準点
バイアスによって生じる考えを疑問にすると、新たな事実を発見しやすくなる
- 結論を第三者に聞いてもらう
自分のバイアスは身近すぎるうえに、無意識の領域にあって捉えにくい
自分が導いた結論のどこが正しく、どこが間違っているかを第三者に確認してもらう
グレーエリア:身に降りかかってくる災難
・グレーエリアでは特に分かった事実に集中することが大事
・優先順位をつけるとき“なぜ”は一番下に置く
→手に入らない答えを探す前に、今ある情報(誰、何、どこ、いつ)に集中する
主観的な問題にも客観的に対処していく
【要約】SAVE THE CATの法則
どんな映画なの?
脚本を売るためには「どんな映画なの?」に一行で素早く、簡潔に、独創的に答えなくてはいけない
脚本を売るためには以下の4項目を満たすログラインを考える
ログライン=その映画を一行で説明したもの
皮肉:フックになる皮肉(ひねり)が存在し、感情を揺さぶられるような劇的な状況がある
イメージの広がり:ログラインを聞いた時に、パッと魅力的なイメージが浮かぶ。映画の長さをはじめとした映画の全体像がなんとなく想像できる
観客層と制作費:脚本のバイヤーが利益を想像できるよう、作品の雰囲気、ターゲット層、制作費などが示されている
パンチの効いたタイトル:「どんな映画なの?」が明確に、効果的に表されえている絶妙なタイトル
道にいる人、友達、等、色んな他人にログラインについて話し、反応を伺い修正する
同じものだけど…違ったやつをくれ!
売れる脚本を書くには典型にひねりを加える必要がある
それぞれの典型の黄金パターンを研究し、ストーリーを分解し、どう組み合わさり、どう機能しているかをよく考える→パクリじゃないか、ひねりが足りないかを考えれるようになる
映画の脚本10ジャンル
家の中のモンスター
例)「ジョーズ」「エイリアン」「エクソシスト」「ジュラシック・パーク」
構成要素:モンスターと家、モンスターを殺したがっている人間
基本ルール
・舞台は逃げ場のない空間
・事故や事件が起き(大抵の原因は人間の欲深さ)モンスターが生まれる
・モンスターは罪を犯した人間に復讐する
・罪に気づいた人間、克服した人間は生き残る(モンスターに見逃してもらえる)
・それ以外の人間はとにかく走って逃げ、隠れる
モンスターにどんな新鮮味やひねりを加えられるかが鍵
金の羊毛
例)「スター・ウォーズ」「オズの魔法使い」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「オーシャンズ11」
何かを求めて旅に出るストーリー
最終的に発見するのは別のもの=自分自身
基本ルール
・主人公が旅の途中で人々と出会い、色々な経験をする
・その出会いと経験が主人公にどんな影響を与えるかがプロットであり主人公の成長がテーマ
→重要なのは主人公がどのくらい進んだのかではなく、どのくらい変わったのか、そしてその変化がどれだけ意味があったのか、何を学び何が変わったのか
→個々のプロットが成長につながっている
魔法のランプ
例)「アラジン」「シンデレラ」「フォーチュン・クッキー」
何かしらによって夢や願いが叶う話
主人公が魅力的で夢が叶う価値の人物である
基本ルール
・主人公は不遇で観客に願いが叶ってほしいと思わせる人物
・主人公は最終的に普通が一番だと気づく
・最後に「いちばん大切なのは道徳」という教訓が用意されている
逆パターンで嫌なヤツに天罰がくだる話もある
→主人公は一度懲らしめたほうがいい人間
→主人公は嫌な奴ではあるが、救ってやる価値も少しだけある
→最後は更生して道徳的な人間になる
難題に直面した平凡な奴
平凡な日常からとんでもない一日になる話
(観客と同じ平凡な人間が困難にあうと共感してもらいやすい)
構成する要素:観客と同じ普通の人間の主人公が勇気を振り絞り問題に直面する
大問題と悪者が必要
基本ルール
主人公はとにかく平凡に→主人公が平凡であればあるほど問題は大きく見える
悪者はとにかく悪く→悪者が悪ければ悪いほど、主人公の行動は素晴らしく、勇気あるように見える
主人公は自らの個性や知恵を駆使して何倍も強力な的に立ち向かい勝利するから感動が生まれる
人生の節目
例)「トレインスポッティング」「ナポレオン・ダイナマイト」「マリッジ・ストーリー」
人生の節目につらい経験をする
主人公はつらい経験をくぐり抜けて解決策を見出す
「人生ってこういうものだ!」というストーリー
主人公は段階を踏みながら、コントロールできない不可解な力を受け入れていく
最後に笑えるようになったときに勝利は訪れる
バディとの友情
例)「レイマン」「ファインディング・ニモ」「E.T.」「ホット・ファズ」
ラブストーリーもセックスの可能性がプラスされたバディとの友情
基本ルール
・最初〈バディ〉はお互いを嫌っているが、旅をしていくうちに相手の存在が必要で、二人で一人なことがわかってくる
・そうは気づいても、こいつがいなきゃダメだなんて嫌だ!とここでまた新たな葛藤が生まれる
・結末近くになるとバディと喧嘩になり、一時的に分かれる
(お互いなくして生きていけないこと、お互いエゴを捨てて仲良くするしかない事を最終確認するきっかけ)
・最後に二人は覚悟を決める
・主人公のバディは主人公に影響を与え変化させる
なぜやったのか?
例)「チャイナタウン」「シックスセンス」「トータル・リコール」「ユージュアル・サスペクツ」
誰がやったのかより、なぜやったのか→主人公の変化を描くものではない
「犯罪」や「事件」が明るみに出た時、その背景にある想像すらしなかったような人間の邪悪な性が暴かれる
基本ルール
・観客を人間の心の闇へと連れて行き、スクリーン上の探偵が観客の代わりにその謎を解くかに見えるが、真相を突き止めるのは観客自身
・観客は探偵が集めた情報をもとに自分でその真相を明らかにし、意外な結果に衝撃を受ける
人間の心の奥底を写し出し、人間の誰にでもある本質的な悪を描く
バカの勝利
例)「フォレスト・ガンプ」「キューティー・ブロンド」「40歳の童貞男」
一見負け犬に見えるのでみんなに見下されているが、逆にそのおかげでバカは最終的に勝つ
バカは間抜けで、誰にも相手にされないが、運と勇気を持ち、どんなに形成が悪くても決して諦めない特異な才能で最後に勝利する
基本ルール
・負け犬のバカに対してもっと大きく権力の悪者(大抵は体制側)が存在する
・バカはどんなに神聖で立派な体制や組織であっても、容赦せずおちょくり、ボコボコに批判する
実はバカが一番賢い選択をする
社会のアウトサイダーのストーリーであり、バカの勝利は観客が自分の勝利のように感じ快感を覚える
組織のなかで
例)「ゴッドファザー」「カッコーの巣の上で」「アメリカン・ビューティー」
組織や集団、施設についてのストーリーを追うジャンル
主人公は自分の属する組織に誇りを感じる一方で、組織の一員として生きるために自分らしさやアイデンティティーを失うという問題も抱えている
基本ルール
・予期せぬ登場人物が現れ、集団の目的が実は欺瞞(ぎまん)であることを暴く
・組織や集団を動かす根源に狂気や自壊的なものがあることが多いという共通項がある
・個人よりも集団を優先することの是非が描かれている
新しく組織に入ってきた人物の視点から語られることが多い
→組織に対して何も知らない観客と同じ立場
ストーリーは〈俺とあいつとどっちがイカれているか?〉
スーパーヒーロー
例)「スパイダーマン」「マトリックス」「ライオンキング」「ビューティフル・マインド」
主人公は超人的な力を持っているが人間的な部分も持ち合わせている(だから観客は共感できる)
問題が起きるのはヒーロー本人のせいではなく、彼を取り巻く周囲の人間の心の狭さのせい
それゆえにヒーローは周囲の人間に理解されない
ヒーローにとって特別な存在でいることは辛いこと
→観客は、誤解されたり、周りから理解されないヒーローの苦しみの部分に共感する。
人と違うとはどんなことなのか、独創的な考え方や素晴らしい能力を妬む凡人と向き合わなければならないとはどういうことなのか?を観客が共感できるように描く
ヒーローの持つ超人的な力に観客は想像力を掻き立てられ、彼らの抱える現実の辛さや苦しみにも共感する
《同じものだけど…違ったやつをくれ》はいつの時代でもストーリーテリングの本質である
典型的なストーリーに新たなひねりを加えたり、時代性をプラスすることにより、現代で語る意味が生まれる
ストーリーの主人公は…。
主人公は観客の代わりをし、観客を共感させた上で、ストーリーのテーマを伝える
完璧なログラインを作るのに必要な項目
・主人公を描写する的確な形容詞 ・悪役を描写する的確な形容詞 ・人間誰しも共感する原始的な目的
ストーリーにぴったりな主人公を考えるには
・一番葛藤する ・感情が変化するのに一番時間がかかる ・楽しんでもらえる客層の幅が一番広い
主人公の動機はとにかく原始的に→人間は本能的で原始的なものに心を動かされる
主人公の配役
・脚本が売れる前から、配役を考えるな ・特定の俳優を頭に描いて、登場人物を作るな
・この主人公にはこの役者しかいない!なんて決めつけるな!必ずがっかりするから
→配役がすべて思い通りになることなんて有り得ないから
主人公の人物像
・共感できる人物 ・学ぶことのある人物 ・応援したくなる人物
・最後に勝つ価値のある人物 ・原始的でシンプルな動機があり、その動機に納得がいく人物
ログラインからズレていないか確認する→よりよい表現をみつけたらログラインを書き直しても良い
主人公は共感されやすい立場か?→同じ状況やストーリーであっても、母親・娘、父親・息子、兄弟・姉妹、夫・妻のように誰にとっても身近な存在は、全く他人よりもずっと効果的な主人公になる
さあ、分解だ!
ハリウッド映画の脚本構成の黄金比をつくるブレイク・スナイダービートシート(1ページ1分で進行)
オープニング・イメージ(1P)
映画全体のスタイル、雰囲気を設定し、主人公を紹介して、最初の主人公の姿を見せる
→観客を映画館の客席に押さえつけて「この映画は面白いんだ!」と主張する
テーマの提示(5P)
脚本家の論点や主張《テーマ》が提示される
セットアップ(1〜10P)
主人公、ストーリーのテーマや目的がいきいきと設定されている
メインストーリーに出てくる登場人物の紹介が行われている
主人公に足りない部分を必ず見せる→繰り返しのモチーフや伏線として使われることもある
(三幕構成の一幕目、テーゼ(古い世界)の提示)
きっかけ(12P)
人生を変えるような瞬間、危機一髪な状況が起きる
悩みのとき(12〜15P)
自分の目標は実現不可能なんじゃないかと疑問に感じ、いろいろ悩む
第一ターニング・ポイント(25P)
何かが起きる
テーゼ(古い世界)を出てアンチテーゼ(正反対の世界)に進む瞬間
主人公ははっきりと明確な意思を持って次の段階へと進む
サブプロット(Bストーリー)(30P)
ラブストーリーであることが多い
・更にストーリーを進めるためのブースター ・ちょっとした場面転換、観客にとってのちょっとした息抜き
・新たな視点から捉えたメインプロット
単なるラブストーリーだけでなく、作品のテーマを提示し、メインプロットから抜けて一息入れる場でもある
お楽しみ(30〜55P)
観客が一番観たかった部分
作品の核心部
ミッド・ポイント(55P)
主人公が《絶好調》になる(実は見せかけだけの絶好調)
もしくはこれ以上悪くなりようのない《絶不調》(実は見せかけの絶不調)
いきなり危険度がアップする
迫り来る悪い奴ら(55〜75P)
悪い奴らが大勢を立て直し、総攻撃を仕掛けようと決意する
すべてを失って(75P)
ミッド・ポイントの《絶好調》から《絶不調》になる(絶不調だったら絶好調になる)
死の気配がある(人や動物が死ぬ、植物が枯れる、自殺を考える等)
古い世界や古い価値観が死んでいく→ジンテーゼ(新しい世界)への準備
心の暗闇(75〜85P)
《すべてを失って》を経験した主人公はどう感じているのか?
主人公は最善策を思いつくことがでず絶望している
第二ターニング・ポイント(85P)
解決策が見つかる
メインプロットとサブプロットが出会う地点で主人公は解決策を見出す
(古典的なパターンで主人公が好きな女の子から解決のためのヒントをもらう)
→主人公は悪い奴を倒す問題と、好きな子に振り向いてもらう問題を2つとも解決する方法を思いつく
フィナーレ(85〜110P)
すべてのまとめ
教訓を学び、主人公の直すべき点が直り、メインプロットとサブプロットも主人公が勝利して終わる
古い世界は新しい世界へと変わり、新たな秩序が生まれる
悪い奴らが一掃される(その順序は子分から親分)
問題の元凶である悪い奴・ものは新しい秩序を生むために確実に一掃される
主人公が変わるだけではなく、世界も変わる
ファイナル・イメージ(110P)
《オープニング・イメージ》との対比を見せる
本物の変化が起きたことを見せる場
【要約】漫才入門 元祖爆笑王
漫才とは台本ではなく会話である
・漫才は自然にできた会話が理想、台本丸暗記でやらされてる感が出てはダメ
・好奇心を旺盛に持ち、常にアンテナを張り、広くて浅い知識(引き出し)と狭くて深い知識(武器)を持つ
・ボケを考えるためには「普通」についても知る必要がある
・過去のお笑いの映像を見まくり研究する
・まだ誰もやっていないオリジナリティを持ち、更新していく
・ネタは二人で作ることが理想(お互いの口調、ノリを正確に表現できる)
ボケの種類、ツッコミのパターン
・漫才のテーマは共感を得て笑いを取ること→自分と世間の人の価値観の距離をなるべくすり合わせる
漫才の種類
- 羅列型:1つのシチュエーションで繰り返しボケる
- 漫才コント:ストーリーを進行しながらボケる
- しゃべくり漫才:二人の価値観や意見を言い合う
・「あるある」→「ありそう」→「なしなし」のボケの段階を踏み、尻上がりの漫才をつくる
ボケの種類
言葉遊び、動きボケ、顔ボケ、ながらボケ(◯◯しながら◯◯をする)、スカシボケ、かぶせボケ(天丼)、下ネタ、過剰ボケ(オーバーにする)、自虐、キャラボケ、暴走ボケ(ボケが走る)、逆ギレ、裏切りボケ(期待の逆をする)、タイミングボケ(タイミングおかしいだろ!系) 、失礼ボケ、ボケないボケ、、、
ツッコミの種類
否定(基本的なツッコミ)、ドツキ、ノリツッコミ、例えツッコミ、スカシツッコミ(はぐらかす)、無視、一刀両断(話を切り捨てる) 、リアクションツッコミ、説明ツッコミ、誘い笑いツッコミ、全力ツッコミ
・ボケに対するツッコミを選ぶorツッコミからボケを作る
「あるある」から「なしなし」へ
・お笑いの基本は「緊張」と「緩和」
・笑いが起きる法則は「フリ」「オチ」「フォロー」→「フォロー」=オチによって起こる現象
・起承転結をつける
・設定に合わせた、よりコンパクトでより大きな笑いを取れる「つかみ」でお客さんに興味を持ってもらう
・導入からクライマックスまで「あるある」「ありそう」「なしなし」の三段階で尻上がりのネタをつくる
・ボケもツッコミも後半にかけてボルテージを上げていく
・オチで「元も子もない」ことを言う
・不条理すぎるボケはウケない
・素の自分を元にしたキャラクターをつくる
今起こっている出来事として話す
・元気よく登場し、腰を低く必ず挨拶をする→見下されなくては笑いは起きない
・意識的に少し高めで通る声を出す
・テンポや「間」、リアクション、生き生きとした表情や目線を意識し、研究する(映像に撮って客観視する)
・本音を言い合える関係の相方とはいいネタが生まれやすい
【要約】AKB48の戦略! 秋元康の仕事学
あえてリサーチしない発想法
・日常の中の面白いことに気づき、それに対して想像力を膨らませる
・自分が面白いと思うことが企画の入り口
・常に好奇心を持って「初めて」をつくり、無駄にならない一日を過ごす
頭の中のマーケティング
・何を作るかを先行して考えても尖ったものは生まれない
・尖った企画のヒントは雑談の中にある
・予定調和を壊し、大ぶりでホームランを狙う
→単に奇をてらうのではなく常識を根本から疑い人々の心に響くものをつくる
・もし自分が顧客だったらを考える
・机上の空論にしがみつかず、現場の意見も尊重する
正解は自分の中にある
・まずはハードルの低い実績を積む
・短所を隠さないことにより信頼を得る
・人脈は無理やりつくらず目の前の縁を大切にする
・自分の得意な分野や好きなことに絶対的な自信を持つ
・嫌われる勇気を持つ→みんなにわかって貰える企画がいい企画とは限らない
仕事の壁は乗り越えるな
・「こんな自分になりたい」と願うよりも流された先で全力投球→目の前の縁を大切にする
・壁にぶつかったら右か左にさっと動く、立ち止まらなければ何かが見えてくる
・人生に無駄なし、通ってきた道には必ず理由がある
・運を掴む方法は、自分は運がいいと思い込むこと
・どんな夢でも叶うという根拠のない自身を持つ
まとめ
- 無限の好奇心で息を吸うように情報を集め、最強の大衆になる
- 自分自身をペルソナとし、自分の「面白い」を追求したオリジナルで尖った企画を考える
- 企画はただ奇をてらうのではなくウケも意識する
- 得意を伸ばし短所をさらけ出す
- 流された先で全力投球
- 根拠のない自信をもち挑戦し続ける
【要約】企画脳 秋元康
企画・発想力をつける基礎体力術
・負けたことが不思議に思えるくらいの根拠の無い自信を持つ
・企画とはほんの小さな「こだわり」「思いつき」「ヒント」などから生まれる
・誰がどんなものを欲しているかを考えながら企画をつくる
・得意を伸ばし、不得意を認める→オンリーワンの存在になる
・大義のために嫌われることを恐れない、人の目を気にしない
・無限の好奇心で昨日とは違う今日を作る、日常のリズムからどうはみだせるかを考える
抜群の切れ味を生む発想・企画術
・人と違うところに種を蒔く、予定調和を崩す
・ヒットや流行のベースとなるものは同じでそこに何が盛り付けられているかが違うだけ
→今と昔を比べその変化を見極めることが企画・発想の原点になる
・「あの」がつくれる、一言で言い表せるコンセプトを作る
・カルピスの原液をつくれ→ツールや手段にとらわれず企画の核となる原液を生み出す
・人生を旅だと思いキョロキョロし、身の回りにあふれている発想のきっかけを集める
・常に新しい変化を求める、無限の好奇心を持つ
「引き出し」と「裏切り」の企画術
・みんなが行く野原に野いちごはない→真似をして勝つのは難しい
・独創性は裏切りから生まれる、予定調和を崩すチャレンジ精神を持つ
・奇をてらいすぎて核や肝を忘れてしまってはいけない
・企画の種になるようなネタを常に集める
・自分のキャパシティは限られている、他人のアイデアや助言に乗ってみる
相手に「YES」と言わせるプレゼンテーション術
・デメリットを正直に伝える
・人を説得する前に自分が納得する
・プレゼンが失敗しても次のチャンスへとつながる
・お前がそこまで言うなら、、と思わせる強烈なキャラクターをつくってアピールする
→プレゼンは企画と人物を売り込む場
・ライバル相手の予測をして相手とは違う勝てる手法を提案する
・審査員の感情を読むテクニックに気をとられてはいけない
感性と知性を磨きあげる勉強術
・勉強とは自分の剣を磨くこと、自分の専門分野を磨くことによって切れ味のいい企画を生むことができる
・ヒットした理由を自分なりに考え、時代のトレンドの本質を考える
・勉強と身構えず自分の興味のアンテナを広げる
・他人の個性や特性、独特な感性を敏感に感じ取り、そこから学ぶ人間になる
知的生活のための情報整理術
・自分の足で情報を得、自分の感性で解釈したオリジナルな情報を持つ
・「知らない」「わからない」とはっきり言うことで学びは始まる
・ひとくくりにできない情報こそ価値ある情報の原石
・まずは面白いものを考える、そこからそれに合ったツールを選ぶ
・インフラが整ってないところを開拓するより整っているところに行ったほうが楽
・何を捨てるかを考える
発想・企画のセンスを磨く恋愛術
・モテる男は仕事ができる
→モテる=相手のニーズが分かりそれに対して行動ができる人=センスやデリカシーがある人=仕事ができる人
・情熱的な自分とメタ的に思考する冷静な自分を持つ
・不器用なほうが人間的で魅力的
・時に繊細に時に大胆に
・泥臭くてかっこいい人間になる
・人から嫌われる勇気を持つ→全優勝ではなく勝ち越す事を目指す
信頼と人脈を広げる「つきあい」術
・付き合い方のルールは守る
・まずは自分のキャラクターづくりをする
・公の場で上司に恥をかかせない、部下をかばう心意気を持つ
・自分が惚れ込んだ人の弟子になる
・大事なのは人とのつながり、心のつながり
・あえてムダな時間を作り、脳の緊張を解く時間も大事
ツキを味方にする企画・発想術
・「汗」をかく努力を怠ると「運」は逃げる
・自分に変化がやってきたときが運が向いてきた時→その運を最大限に活かす
・ただでは転ばない覚悟を持つ
・占いは自分以外の視点を知るツール、あくまで参考
まとめ
・無限の好奇心を持ち企画の種を日常的に無限に集める
・オンリーワンで魅力的な人間になる(得意をとことん伸ばし、弱みをさらけ出す)
・企画もオンリーワンを目指す(他人が真似ではない企画をつくる)
・時代や他人が何を欲しているのか考え続ける(トレンドやニーズの核や肝を抑える)
・足を動かし汗を掻く、泥臭く頑張る
【要約】PDCAノート
PDCAを回すだけで人生は変わる
Plan(計画)、Do(実行・実績)、Check(評価・気づき)、Action(改善策)
PDCAを上手く回すためのルール
- 見える化:PDCAは視覚化できれば回る→全体像が見える、数値化する、書く
- 仕組み化:PDCAは仕組みで回る→PDCAノートで仕組み化する
- 習慣化:PDCAを回すことを習慣化する→時間や行動とセットに、すぐに簡単に、やることを明確に
ノートを書く前に覚えておくべき「PDCAの思考」
行動しながら考え、効率よく試行錯誤し、失敗や経験から成長するためにPDCAを回す
PDCAを回す前にまず明確なゴールを決める
- 紙の上などで物理的に目に見える形になっている
- 目標そのものが目に見え、様子・状態がイメージできる
PDCAノートのつくり方
A4サイズ以上の方眼ノートを用意
PDCAノートを高速で確実に回す方法
なんのためにPDCAを回したいのか明確なゴールを設ける
・P:計画が倒れても大丈夫なように余分な時間を計画しておく
・P:「始める時間」と「終わる時間」を決める
・D:仕事は7割8割を目指す
・C:失敗はすべて成功につながったと思う、ポジティブにPDCAを回し続ける
・C:評価・気づきの指標を明確にすることにより迷いなくチェックできる
・C:ちょっとした気づきも記録に残す→あとから見返して有益だったりする
・A:改善策は具体的な行動レベルで落とし込む
選択と集中:あれもこれもと手をつけすぎず優先順位をつける
PDCAを習慣化する方法
朝この時間、この場所で5分間つける等、、ルーティーンをつくる
【要約】メモの魔力
メモで日常をアイデアに変える
メモによって鍛えられる5つのスキル
- アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
- 情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
- 相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
- 話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
- 曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)
メモを取る時の最大のポイント
「ファクト→抽象化→転用」
インプットした「ファクト」をもとに、気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、自らの行動に「転用」する
「事実から→どんな気づきを得て→どう行動に移すか」
メモで思考を深める
具体の中から自分でルールを見つけ、別の具体に適用し、独自の視点で新しい発見や発明、知的創造を行う
→発明者的思考プロセス
抽象化の3類型
①What型:目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前を付けて呼び直す
例)物質軸【空から落ちる水の粒】→「雨」 関係性軸【左右、男女、賛否】→「反対」
②How型:目の前の現象にはどんな特徴があるかを深掘りする
例)特徴軸(どんな)
ファクト→それぞれのモンスターに属性があり、属性に応じた攻撃を仕掛ける事によって効果が増大する
抽象化→相手に応じて攻撃方法を変える
転用→就職試験の面接でも、面接官の特徴に応じて、話すエピソードを変えるべき
③Why型:理由を抽出して転用する
例)ヒット軸(当たった、刺さった理由は何か)
・ある商品が一気に売上を伸ばしたがその理由は何か?
インサイト軸(本当は何が言いたいか)
ファクト→ユーザーはアーカイブを求めている
抽象化→後で見返して全てのコンテンツを見逃さず話題についてきたい
転用→むやみにアーカイブを入れてリアルタイム配信を見なくてもよい
自分が少しでも気になるありとあらゆるものをメモによって思考を深めてみる!
メモで自分を知る
これらのメモ術を使って自己分析をしてみる
自分の過去の経験、事象、感情、思考、夢、影響を受けたもの等を
ファクト→抽象化→転用して人生の軸を見つける
例)小学校時代に楽しかった経験は?
ファクト→兄が通知表を見て喜んでくれたこと
抽象化→兄を喜ばせること自体が自分の喜びになる
転用→もっと兄を喜ばせるアクションをとる
自分のやりたいこと、軸が見つかったら
「今できることは何か」「5分後に何をするのか」まで考える
アクションプランをとにかく具体的に考える
自分は何に突き動かされているのか?
「私はブレない」「もう迷わない」といった自信が内側から漲ってくるまでやり切る!
メモで夢をかなえる
①考え得るすべての夢を書き出してみる
→夢を明確に言語化する事によって夢への想いが強くなり、夢を口にする事でチャンスが巡ってくる
➡︎夢への実現可能性が飛躍的にあがる
②リストアップした夢に優勢順位をつける
③重要度の高い夢に対して取るべき行動を細分化する
※夢や目標を設定するためのフレームワーク「SMART」
「Specific」→「具体的である」
「Measurable」→「測定可能である」(ゴールを定量可能な状態に落とし込む)
「Achievable」→「達成可能である」(現実的かどうか)
「Related」→「関連性がある」(自分の軸に則しているか)
「Time」→「時間の制約がある」(いつまでに、いつやるかを明確にする)
- メモは生き方である
メモの本質は「ノウハウ」ではなく「姿勢」
メモで創造の機会損失を減らす→知った事、思いつた事、考えた事をなくさないようにする
メモを努力から習慣に変える→テンションが上がる文具を使う→続ける事で習慣になる
自分の人生の幸せを最大化するものを知る事が「人生の勝算」